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★「派閥がしゃべるなと指示」　宮沢防衛副大臣の主な発言

2023年12月14日 5:00

自民党安倍派の宮沢博行防衛副大臣は13日、自身の政治資金問題について記者団の質問に答えた。
派閥側から3年間で140万円の還流を受けたと明らかにした。
派閥側から政治資金収支報告書に記載しないでいいとの指示があったとも説明した。発言の要旨は次の通り。

――ノルマを上回るパーティー券収入の政治資金収支報告書への記載に関してどのような指示が今まであったのでしょうか。
「派閥からかつて収支報告書に記載しなくてよいという指示があった」

――指示を受けてどのように考え、どのような対応を取りましたか。
「秘書とともに精査した。パーティー券は国民の皆さんからいただいた大事な浄財、ご厚志だ。
収支報告書に記載しないでよいと言われたとしても、厳正に管理しなくてはいけないと感じた。
別会計を設けて政治活動として管理していこうと決意した」

――今回、人事について党内で意見が出ていることをどう受け止めていますか。
「国民の皆さんからいただいた大事なお金なので厳正に管理し、政治的活動として使わせていただいた。
領収書も整えている。不記載はおわびしなければいけないが、厳正に管理してきて、
この結果というのは正直大変残念で、悔しい思いだ」

――誰に対して憤りを感じていますか。
「なかなか申し上げることはできない。それよりもやり残した仕事がいっぱいある。
こういう安全保障環境の中で友好国と防衛交流を進めていかなくてはいけない。
政務だからやれることがいっぱいある。仕事を中途半端で省を去らなくてはいけないのは政治家として本当に悔しい」

――収支報告書に関する指示を受けた際はどのように思いましたか。
「こうなった以上、正直申し上げる。大丈夫かなとは思った。
これで長年やってきているのだったら適法なのかなと推測せざるを得なかったので指示に従った」

――金額はいくらになりますか。
「3年間で140万円だ」

―― 他の安倍派の議員も認識していると考えますか。
「議員間で具体的に意見交換する機会はほとんどなかった。
多くの仲間も早く説明して身の潔白を証明したいと思っていると推測する。だが、はっきり申し上げる。
しゃべるな、しゃべるなと。多くの議員が多分適正に管理してたのだろう。
不記載はあるが使途において、やましい思いで使っている人はいないはずだ」

――「しゃべるな」というのは誰から言われたのでしょうか。首相ですか、派閥の会長ですか。
「首相は違う。派閥からだ」

――指示があったことは間違いないですか。
「ここまで私がしゃべってしまったら派閥から追い出されるかもしれないが、指示があった」

―― 指示をしたのは誰ですか。
「それを申し上げることはできない」

――派閥での自身の進退は今後どう考えていますか。
「仲間の信頼を裏切ってしまったわけなので慎重に考えたい」

――3年間の不記載は何年から何年までですか。
「2020年、21年、22年だ。新型コロナウイルス禍で（パーティー券販売の）ノルマが下がった時期だった。
それまではノルマに届かなかったが、コロナでノルマが下がり、超過分が出た。多くの議員もそうなのかもしれない」

――かん口令が敷かれている現状について、派閥にはどのような対応を求めたいですか。
「各議員の判断で動く段階にきているかもしれない。派閥が皆そろって身の潔白を証明していこう、
ちゃんと修正していこうとリーダーシップを早くとってもらえれば、
私もこうやって仲間を裏切って早く説明することはなかった」

――説明の決断に至った理由を教えてください。
「事務所における精査が終わったということが一つ。それから副大臣人事がご存じの通りの
（交代という）結果になったわけだ。一時の感情かもしれないが、その判断はないだろうと。
悔しい思いと国民の皆さんに開示する時が来たと私は判断した」

――疑惑が生じている現状を率直にどのように考えますか。
「派閥は志を同じくする者が集まり、政策を練っていく団体だと思う。お金が必要なのは当然だ。
結果について私から何も申し上げることはない。今まで派閥に世話になっているので、
感謝の気持ちをずっと持ち続けていきたい」

日経新聞　http://www.nikkei.com