ずんだもん Lab - シベリア超速報 -

今日はずんだ家に面白そうなゲストが来る予定なのだ。ボクはワクワクしながら待ち構えていたのだ。
「ずんだもんだよ～」
玄関を開けると、そこに立っていたのは見知らぬ女の子だった。黒髪ロングで背丈はボクと同じくらいか少し高いくらい。何だろう、どこかで会ったことあったっけ？　首をひねりながらも、ずんだもんは笑顔で迎え入れたのだ。
「いらっしゃいなのだ！　今日はずんだパーティーをする予定なのだよ！」
「へえ、ずんだ好きなんだ。私も大好物なんだよね～」
「ほんとに！？　やったのだ！　さあ上がって上がってなのだ！」
ずんだ家に案内すると、女の子は興味深そうにキョロキョロと周囲を見渡した。東北イタコ姉さまとずん子姉ちゃん、きりたん妹ちゃんも集まってきて、みんなで歓迎するのだ。
「初めまして、私は名無し。ずんだもんちゃんのファンなの」
「ふぇ！？　ボクのファン！？」
思わず変な声が出てしまったのだ。ずんだもんは驚いて目を丸くする。ずんだもんは有名人じゃないから、ファンなんて想像もつかなかったのだ。
「ずんだもんちゃんの動画、いつも楽しく見てるよ。特に『ずんだもんのお茶会』シリーズが大好き！」
「お、お茶会…？」
「知らないの？　ずんだもんちゃんがずんだ餅食べながらお話するやつ」
「あ、あれはボクが勝手に始めただけなのだ。でも、見てくれてたのなら嬉しいのだ！」
ずんだもんは照れ臭そうに頭を掻いた。ずんだもんは自分のことをアピールするのが下手なのだ。
「さあ、座って座ってなのだ。ずんだパーティーを始めるのだよ！」
名無しさんをソファーへ案内し、ずんだもんはキッチンに向かう。今日は特別にずんだ餅を作ろうと思っていたのだ。みんな集まる日には、美味しいずんだ餅を振舞うのがずんだもんの習慣なのだ。
「ずんだ豆を潰して、餅米に混ぜ込むのだ。ふわふわに仕上げるのがコツなのだよ」
ずんだもんはずんだ豆をペースト状に潰し、餅米に混ぜ合わせる。甘さ控えめで、ほど良い塩気がポイントなのだ。
「お茶も用意するのだ。今日は静岡県の深蒸し茶を選んだのだよ。ずんだと相性バッチリなのだ！」
急須でお茶を淹れ、みんなの前に置く。香ばしい香りが部屋中に広がった。
「それじゃあ、いただきます！」
最初に食べ始めたのはずん子姉ちゃんだ