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★裏金問題で惨敗必至の自民は「若手vsベテラン」の内部対立も激化

公開日：2025/06/10 17:00　更新日：2025/06/10 17:00

　6日の都議会第2回定例会本会議では、「政治倫理条例」が可決されたが、
相次ぐ自民の「政治とカネ」による不信感は、その程度ではぬぐえそうもない。
13日告示、22日投開票の都議選で自民の惨敗は必至の状況だが……。

〈自分さえよければいいなんて自民党は終わってますが、支持者には応えなければならないす〉

　5月27日、裏金問題で幹事長経験者だったことから自民非公認となった現職の一人、
小宮安里都議が自身のSNSで、「不記載0」と書かれたのぼりが映った写真と共にこう投稿した。
こののぼりは、裏金がなかったとされる現会派政調会長・松田康将都議が掲げていたもの。
裏金問題をきっかけに、都議会自民内部では刷新を図りたい若手と、
これまでの立場を守りたいベテランとの対立が浮き彫りになり始めている。

「もともと、小松大祐幹事長ら現自民執行部以下若手都議と、
会派のベテラン・重鎮都議とは折り合いが悪かった」。都議会関係者はそう明かす。

　旧来、都議会自民には幹事長や議長の経験者が就く「顧問・相談役」なるポストがあり、
それらで構成する会派内組織が現役執行部の意思決定にも強い影響力を持っているが、
意見の相違が激しくなっているという。

　特に、小池都政に対しては表向きには自民は「是々非々」の立場を示しているが、
「小池知事との関係を重視して『実』を取りたい現執行部や若手と、小池知事初当選の2016年に、
徹底的に『悪者』にされた恨みが強いベテランとの意見の相違がある」（都議会関係者）。

　今回の裏金問題を受け、小松幹事長は裏金議員への処分として、会派内のポストを全て剥奪。
「顧問・相談役」で残ったのは都連幹事長の菅野弘一都議ただ一人となり、事実上、
顧問・相談役の組織は解体された。自民関係者は、「小松幹事長はこの問題をきっかけに、
顧問・相談役の影響力を完全に排したかったのではないか」と推察する。

　今回の都議選では、自民は公認42人、裏金による非公認6人と、
もともと公認でなかった現職1人の49人の態勢で戦う。
裏金議員は全員で16人だったが、非公認は幹事長経験者のみ。
党からの公認料がないほか、党の街宣車なども当然使用できないが、
当事者らはこの処分にも納得がいっていない様子だ。
都議の一人は、「非公認の候補者の中には、『非公認とはどういうことだ！』と
周囲に漏らしている人もいる」と明かす。

■「あいつら反省していない」

　一方で、江東区や江戸川区などでは自民系候補者は非公認者のみ。
都連が掲げる「全選挙区で候補擁立」の方針が守られていない異例の事態となっている。
これに対し、裏金がなかった陣営からは「どうして擁立しないんだ？　
不利な選挙だからといってふざけている」「あいつら反省してない」と吐き捨てる声もある。
裏金事件で窮地の自民だが、都議選後も、しこりが残りそうだ。

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