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　【広島:府中市立第一中学校】女子トイレの個室で,生理用ナプキンを確認する生徒
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急な生理で困ったとして、三重県議の女性が「市役所のトイレに生理用ナプキンを置いてほしい」
と交流サイト（SNS）で訴えたのを機に、公共施設へのナプキン設置を巡る議論が巻き起こっている。
「各自で準備すべきだ」との声もある中、広島県内では、府中市が小中学校と義務教育学校の
全10校の女子トイレに常備している。生徒や教員の受け止めや、実現した経緯を探った。

同市の第一中は、8カ所ある女子トイレの計32の個室に生理用品が入ったケースを置いている。
緊急利用であれ、経済的事情であれ、使う理由は問わない。「トイレで生理が分かったとき、
10分休憩でロッカーまで取りに戻れない。あると助かる」。3年の女子生徒（14）は屈託なく話す。

補充は各トイレの掃除係の女子が担当し、残り枚数が減っていたら保健室に取りに行く。
教員は年1回、学年集会などで生徒に「生理用品は眼鏡やトイレットペーパーと
同じように、生活に必要な物だ」と教える。生理中で体調が悪いと、
試験や大会で力を発揮できない場合があることなども伝えている。

各校のトイレにナプキンを置くようになったのは2022年10月。
2年半がたった今、生徒にとって「置いてあって当たり前」になっている。

経緯をたどると、府中商工会議所女性会の役員が経営する美容室を突然訪ねてきた
一人の女子中学生が発した言葉が発端だと分かった。「お金を貸してほしい」。
理由を問われると「生理用ナプキンを買うお金がない」と話したという。

(次へ続く)