ずんだもん Lab - ニュース速報α -

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大阪・関西万博の開幕まで残り2週間となった。
若手建築家20組が会場で設計している施設のほとんどは、ほぼ完成している。
若手20組が担当した合計20カ所の施設のうち、最も数が多いのはトイレだ。全部で8カ所ある。

そのうちの1カ所に、自然素材である土を独自に配合して建設3D
プリンターで出力し、外装パネルや外構を制作しているプロジェクトがある。
大屋根リングのすぐ西側で、バスが発着する会場の西ゲートに近い「トイレ4」だ。

　(関西万博のトイレ４) http://cdn-xtech.nikkei.com
　(建設３Dプリンター)　http://cdn-xtech.nikkei.com
　(大屋根リングの西側に位置) http://cdn-xtech.nikkei.com

設計したのは、浜田晶則建築設計事務所（東京・中央）の代表を務める浜田晶則氏である。
チームラボアーキテクツ（東京・千代田）のパートナーで、デジタルミュージアムの
建築にも携わっている。アナログとデジタルを巧みに使い分ける若手建築家だ。

　(浜田晶則氏) http://cdn-xtech.nikkei.com

トイレ4は3Dプリンターという新しいテクノロジーを使いながら、土というありふれた
素材を用いているので親しみが湧く。見た目も明快で、環境に配慮した
設計意図が伝わりやすいだろう。なぜ浜田氏は土を使おうと思ったのか。

　「以前、大型の3Dプリンターを使って樹脂を出力し、家具をつくるプロジェクトに関わった。
　次はもっと大きなスケールで3Dプリンターを使う事業を立ち上げようと考え、準備を進めていた。

　ちょうどそのとき、22年に万博の公募があったので手を挙げた。
　コンクリートを使った3Dプリント事業はスタートアップだけでなく大手の建設会社も
　取り組んでいるが、土を出力するものは2021〜22年当時はまだ少なく、挑戦することにした」

(次へ続く)