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★ガソリン減税　25年前半見送りへ　与党、国民民主に提示

2025年2月22日 20:00 (2025年2月22日 21:06更新)

政府・与党はガソリンの旧暫定税率の2025年前半の廃止を見送る方針だ。
旧暫定税率の廃止は国民民主党が所得税の納付が必要になる年収「103万円の壁」の引き上げとあわせて与党に求めていた。
自民、公明、国民民主の3党は25日に協議を開く予定で、与党が国民民主に考え方を提示する。

ガソリンは1リットルあたり28.7円の通常の税率に、さらに25.1円を上乗せする旧暫定税率を適用している。
旧暫定税率の適用による税収は計1.5兆円ほどあり、廃止の影響は大きい。

自公国3党の幹事長は24年12月に「103万円の壁」を25年から引き上げて178万円を目指すと同時に、
ガソリンの旧暫定税率の廃止でも合意していた。
3党は廃止時期を協議中で、国民民主は25年の早期までに廃止することを求めていた。

国民民主の要望どおりに廃止すれば旧暫定税率による税収をもとに
予算を組んでいる地方自治体などに影響が出るという懸念がある。

自民党の税調幹部は「6月までに実施するのは無理だ」と語る。
1.5兆円の財源確保のめどは立っておらず、
別の幹部は旧暫定税率の廃止には「本予算とは別に補正予算の編成が必要になる」と話す。

自民、公明、国民民主の3党は25日に再協議する見通しだが、合意に至るかは不透明な情勢だ。

衆院で過半数を持たない自公両党は25年度予算案を可決させるには野党の賛成が欠かせない。

自公が日本維新の会と21日に教育無償化や社会保険料の改革で政調会長間で合意した。
自公国の協議に影響する可能性が大きい。
維新との合意にめどがついたことで、国民民主との交渉で与党は譲歩しすぎる必要はなくなった。

公明は21日、自民や国民民主との協議で「103万円の壁」の引き上げを巡る新たな修正案を提示した。
非課税枠を広げる対象の年収上限を自民案の500万円から850万円に上げる。

国民民主の古川元久税調会長は制度設計が複雑だと指摘し「税の基本原則からちょっと外れているのではないか」と話した。

日経新聞　http://www.nikkei.com