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★丸川珠代氏はなぜ敗れた？揺れた自民、政権支持層　東京7区出口調査

木佐貫将司2024年11月2日 15時00分

　今回の衆院選の自民党候補者の中で、全国的に注目を集めた一人が東京7区の丸川珠代氏だ。
参院選で3度勝ち、環境相、五輪相を務めたが、裏金問題で今回、比例との重複立候補が認められなかった。
背水の陣で臨んだが、立憲民主党の松尾明弘氏に大きく差をつけられて敗れた。
丸川氏の敗因は何だったのか。朝日新聞の出口調査から探った。

　出口調査は東京7区の30カ所の投票所で実施。1343人から有効回答を得た。

　調査から浮かび上がるのは揺れる自民支持層の姿だ。
支持政党別にみると、自民支持層のうち、丸川氏に投票したのは56％にとどまった。
維新の小野泰輔氏に20％、松尾氏にも19％、票が流れていた。
公明支持層は67％が丸川氏に投じたと回答していて、自民支持層の分裂ぶりが際だった結果となった。

　特に政権支持層の票が十分に取り込めなかったとみられる。
石破政権を「支持しますか」との問いに「支持する」と答えた人のうち、丸川氏に投じたと答えた人は45％で半数を割った。
27％が松尾氏、21％が小野氏に投票したと回答した。
丸川氏は旧安倍派の出身で、石破政権の支持層が離れた可能性がある。

　無党派層にも敬遠された。
丸川氏に投票した無党派層は17％。松尾氏の45％、小野氏の29％に大きく差をつけられた。

　高い知名度が逆効果になり、裏金問題の逆風が直撃する形になった可能性がある。

　一方、松尾氏は立憲支持層の91％をまとめ、共産支持層の大半も投票したと回答。
同じ選挙区に複数の候補を立てない「野党共闘」の効果が出たといえそうだ。（木佐貫将司）

◆東京7区の開票結果
松尾　明弘　49　立憲元（2）　86,252票
丸川　珠代　53　自民新　　　55,848票
小野　泰輔　50　維新前（1）　47,196票
石川友梨香　28　参政新　　　16,588票

※得票数順。年齢は投開票日現在。カッコ内数字は今回を含んだ当選回数

朝日新聞デジタル　http://digital.asahi.com