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★裏金議員を公認するか否か　石破氏が踏み込み、総裁選の争点に浮上

森岡航平 佐藤瑞季2024年8月24日 19時00分

　自民党の石破茂元幹事長（67）=無派閥=は24日、9月の総裁選に立候補する意向を正式に表明した。
政治不信の払拭（ふっしょく）を優先課題に掲げて「裏金事件に厳しく臨む」と明言。
「国民の審判を受けるにふさわしい候補者か、党として責任を持つ」と述べ、
次の国政選挙では裏金事件の処分議員を公認しない可能性に踏み込んだ。

　地元の鳥取県八頭町で記者団に語った。政治資金の不記載があった現職議員らは計85人。
このうち党は、過去5年間の不記載総額が500万円以上の議員らと一部の安倍派幹部を含む計39人を処分した。
総裁選ではこうした議員の公認についても争点になりそうだ。

　石破氏は5度目となる総裁選挑戦を「38年間の政治生活の集大成で最後の戦い」と位置づけ、
「政治家のための政治ではない。国民と誠実に向き合う政治にしたい」と述べた。
「（政治資金の）透明性を高める努力を最大限する」として、事件後に改正した政治資金規正法の再改正を示唆した。
総裁選後の衆院解散は「なるべく早い時期に行うべきだ」と語った。

　党内で保守派議員が導入に慎重な選択的夫婦別姓については
「姓が選べず、つらい思い、不利益を受けることは解消しないといけない」と前向きな姿勢を強調した。
原発への対応は「ゼロに近づける努力は最大限する」と意欲を示し、
災害対応が喫緊の課題として「防災省」の設置を急ぐとした。

　石破氏は衆院鳥取1区選出で12回当選。党幹事長や防衛相、農林水産相などを歴任した。
過去4回総裁選に挑んだがいずれも敗れた。

　一方、総裁選に立候補の意欲を示す野田聖子元総務相（63）も24日、地元・岐阜市の講演で、
派閥の裏金事件に関して「言いたいのは、不記載の人たちは自分の力で（選挙を）勝っていきませんかということだ」と述べ、
裏金事件に関与した議員のうち国会で弁明をしない議員は、党の公認を得ず、無所属で臨むべきだとの考えを示した。

　野田氏は、小泉政権で郵政民営化法案に反対し、離党。05年の郵政選挙は無所属で臨んで勝ち上がり、
その後、復党した経緯がある。講演後に記者団の取材に応じ、裏金事件での党の処分について
「何が離党で、何が離党じゃないか。基準が全く見えない中、うやむやのままで来ている」と自身の経験を踏まえて批判した。

　総裁選については「20年ぐらい前からずっと言い続けている。出馬の意欲は毎日だ」と語った。（森岡航平、佐藤瑞季）

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