ずんだもん Lab - ニュース速報α -

★「会員100人」長崎知事、LINEで指示　裏金問題で資金難か

　長崎県の大石賢吾知事（42）が、県建設業協会（長崎市）の陳情に応じた後、
自らの後援会の資金集めに協力するよう協会側に繰り返し求めていたことが明らかになった。
当時は自民党派閥の裏金問題が表面化。政治資金パーティーが開けず、後援会は資金に窮していたという。
毎日新聞が独自に入手した無料通信アプリ「LINE（ライン）」のトーク履歴には、
大石知事が後援会関係者らに多額の資金集めを指示する経過が残っていた。

　「（県建設業協会に）お願いをする内容は、年12万の会員会費を100人で良いかと思います」
「パーティーのチケットも買ってもらわないといけないので、協会長とご相談いただければ」。
大石知事は2023年9月、資金管理団体「大石賢吾後援会」の事務局員らとつくるグループトークにそうメッセージを送信した。
公共工事の最低制限価格の引き上げを求める協会の陳情に「満額回答」で応じてから、5カ月後のことだ。
知事の指示を受け、後援会の当時の事務局長は23年10月17日に協会長と面談し、協力を依頼した。

　ただ、その後も思うように会員は増えず、知事は24年2月、再び発破をかけるように呼びかけた。
「パーティーがやりにくい中、（後援会の）会員リクルートに力を入れていかなければと考えています」。
後援会は22年、支援者らからの寄付のみで計約4690万円を集めていたが、23年は寄付が大幅に減少。
政治資金パーティーも開いたが、前年の半分以下となる約2000万円程度の収入に落ち込んでいた。
そこに追い打ちを掛けるように自民党派閥の裏金問題が表面化。24年4月に予定していた政治資金パーティーは取りやめざるをえなかったという。

※画像　毎日新聞が入手したLINEのトーク履歴の一部。大石賢吾・長崎県知事は資金集めの方法を巡り、関係者と協議を重ねていた＝福岡市で2024年8月21日、金澤稔撮影（画像の一部を加工しています）
http://cdn.mainichi.jp

　大石知事は、協会長と会食し2度目の協力を依頼することを計画。
その際、協会の陳情実現に尽力した県議らを同席させる秘策まで練っていた。
知事は24年2月7日、グループトークに「最低制限価格の見直しにおいては、
県議が尽力してくれていたので、発言力あると思っています」と送信。
県議の同席が協会への事実上の圧力につながることを期待したような内容だった。
その後、打診した県議の同席が正式に決まると、知事は「県議にお力添えをいただけることになりました。
近々作戦会議を開きます」と書き込んだという。【志村一也、松本美緒】

毎日新聞 2024/8/22 05:01（最終更新 8/22 05:01） http://mainichi.jp