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★「兵器ローン」恒久化法案、参院委員会で可決　来週成立へ　既に残高14兆円…国会のチェック機能は？

2024年3月22日 22時30分

　自衛隊の武器を製造企業との長期契約でまとめ買いできる時限法を恒久化する改正案が22日、
参院外交防衛委員会で与党と一部野党の賛成多数で可決された。
立憲民主党などは、最長10年の分割払い契約を認める時限法を恒久化すれば、
政府の予算使途の妥当性をチェックする国会の機能が弱まると反対したが、改正案の成立が確実になった。

　採決では、自民・公明の与党両党のほか日本維新の会と国民民主党が賛成。
立民に加え、共産党と参院会派「沖縄の風」が反対した。来週の参院本会議で可決、成立する見通し。

　立民の水野素子氏は、購入する武器を政府が決めて一度国会議決すると、
その後のチェック機能が働かず、その武器が陳腐化しても買い続けることになると指摘。
「（5年の）時限法の期間を延長すれば良い」と恒久化に異を唱えた。

　木原稔防衛相は国会の関与について「（複数年度の契約の予算を組むことができる）
国庫債務負担行為を（初年度に）予算計上し、各年度に支払いのための所要額を予算に計上する」と説明。
その都度国会の議決を得る必要があり、チェック機能が働くと主張した。

　共産の山添拓氏は、2024年度の当初予算案で「兵器ローン」残高は約14兆円に膨らむとし、
仮に契約を全て破棄した場合、損害賠償金額がいくらになるのかを質問。
政府の担当者は試算の数字を示せず、山添氏は「財政的なリスクを踏まえた審議ができず、
国会の予算審議権を奪っている。財政民主主義を壊す改悪には賛同できない」と批判した。（川田篤志）

東京新聞　http://www.tokyo-np.co.jp