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★悲しみは今も　森町ゴーカート事故　*亡男児の両親「命守る法整備を」

2024年3月20日 20:04(3月20日 21:51更新)

　【函館】渡島管内森町の宿泊施設敷地内で2022年9月、イベント中にゴーカートが見物客に突っ込み、
男児が*亡した事故を巡り、男児の両親が20日、北海道新聞などのインタビューに答えた。
両親は「息子を失った悲しみが癒えることはない」と話し、2月にイベント主催会社の社員らが
書類送検されたのを受け、司法の場での事故原因究明やイベントの安全性確保を義務付ける法整備を訴えた。

　亡くなったのは函館市の吉田成那（せな）ちゃん=当時（2）=。事故から1年半が経過し、
母親（30）は「息子が亡くなった実感はない。感情にふたをして何とか生きている。
ふたを開けると涙が止まらなくなる」、父親（32）は「楽しい思い出はいろいろあるのに、
最初に思い出す息子の姿は事故後の血だらけの姿。それが悲しい」と語った。

　事故は、当時小学6年の女児が運転するゴーカートがカーブを曲がりきれずコース脇の見物客に突っ込んだ。
森署は、コース外への逸脱を予見できたにもかかわらず安全対策を怠ったとして、
主催者の函館トヨペット（函館）の社員とレーシングカート場経営アクトコーポレーション（千歳）の役員を書類送検した。

　両親は2人の起訴を望んでいるとし、「同じ事故が二度と起きないよう、裁判で原因や真相を聞きたい。
アクトコーポレーション側からはこちらが望むような説明を受けておらず、（2人が）何を考えているのか知りたい。
厳重な処分を求める」と口をそろえた。

　事故を受け、日本自動車連盟（JAF）は23年3月にゴーカートの体験行事での
安全対策ガイドラインを公表したが、対策の実施は努力義務にとどまる。
公道外を走るゴーカートに道交法は適用されず、法整備の動きも鈍い。
それでも両親は「一番大事な命を守るための法整備をしてほしい」と主張した。

　母親は「おしゃべりで、人見知りしない明るい子だった。もう一度、一緒に食事したい」、
父親は「一日一日を大事に過ごさなければいけないと息子が教えてくれた。
同じくらいの年代の子を見るとつらい」と話した。

道新WEB http://www.hokkaido-np.co.jp

▽過去スレ
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