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【左】円筒埴輪　【右】朝顔型埴輪　http://cdn.mainichi.jp
・前方後円墳の埴輪(はにわ)列　　　http://cdn.mainichi.jp

・古墳を築造する工程の想像図　　　http://cdn.mainichi.jp
・江頭南遺跡の埋没過程の想像図　　http://cdn.mainichi.jp

・近江八幡市の場所　　　　　　　　http://cdn.mainichi.jp

滋賀県文化財保護協会は14日、近江八幡市江頭町の日野川の中州から、
古墳時代中期後半〜後期（5世紀後半〜6世紀前半）の前方後円墳を発見したと発表した。

古墳は2019年5月、川で野鳥観察をしていた近隣住民から「中州に埴輪（はにわ）
のようなものがある」との連絡があり、同協会の調査で見つかった。

同年の簡易調査で円筒埴輪6本が列をなして出土し、22〜23年度にかけて川の流れを一部せき止め、中州の
本格的な調査を実施した結果、19年の埴輪列の南約15メートルの地点で、16本の円筒埴輪の列が見つかった。

2本の列はハの字形に開いており、前方後円墳の前方部にあたるとみられる。

円筒埴輪は直径約33センチの通常のものと、上部が開いた「朝顔型埴輪」（直径約37センチ）の2種が出土。
いずれも登り窯で高温焼成されており、この地域に同種技術が広まった
時期から、古墳は5世紀後半〜6世紀前半に築造されたと推定している。

古墳はもともと川べりにあったと考えられるが、河川の水量や流路の変化によって、
土砂の堆積や浸食の影響を受け、正確な規模は不明。埋葬施設がある後円部など
古墳の大部分は流出しており、円筒埴輪以外の副葬品も見つかっていない。

同協会の重田勉主幹は「中州は上流側が不自然に高くなっており、人為的に土が盛られた古墳の墳丘だとわかった。
調査の過程で墳丘盛り土の状況が確認でき、古墳の築造過程を知る貴重な資料にもなった」としている。

　(以下略)