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★裏金事件の処分まだ？「まさか4月の衆院補選後では」　時期明言しない岸田首相を野党けん制

2024年3月13日 17時54分

自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、岸田文雄首相（党総裁）はいつ、どんな処分を下すのか。
13日の参院予算委員会では、立憲民主党の羽田次郎参院議員が
「まさか4月末の（衆院の3つの）補選が終わるまで処分しないということはないと思うが」とけん制した。
処分のタイミングを誤れば、さらなる支持率低下を招きかねない。
政権を左右する難題に岸田首相は、どう答えたのか。（宮尾幹成）

◆自民、衆院3補選の対応に苦慮

一連の裏金事件で刑事処分が出てから2カ月近く。党の裏金議員の処分について、これまで岸田首相は明言を避けてきた。

この日の審議で、羽田氏は「3月末までに処分される見積りでよいか」と尋ねた。
4月28日投開票の衆院3補選への影響を避けるために、処分を先延ばしする意図がないのかを確認する質問だった。
裏金事件を受け、自民党は補選の対応に苦慮している。告示まで約1カ月に迫っても、
東京15区と長崎3区では候補者すら固まっていない。
岸田首相は「政倫審（政治倫理審査会）での説明などの手続きがまだ今、進んでいる。
それを踏まえるならば、今の時点で具体的なタイミングを申し上げることは控える」と答弁。
「可能な限り早いタイミングで党として判断し、けじめをつけなければならないと考える」と述べるにとどまった。

◆当初は「17日の党大会前までに」　

処分の時期を巡っては、当初、党内には17日の党大会までに処分を決定して裏金問題の幕引きを図ろうという声もあった。
参院政倫審が14日に開催されることや、安倍派の幹部だった下村博文氏が衆院政倫審に出席する意向を示したことから、
党大会までの処分は事実上不可能な情勢となっている。
羽田氏は、処分内容についても問いただした。
自民党では、2021年の新型コロナウイルス緊急事態宣言下、東京・銀座のクラブで飲食していた衆院議員3人を離党勧告した。
2005年の「郵政選挙」では、郵政民営化に反対した候補者を離党勧告か除名にしていた。

◆「コロナ禍で酒飲んで離党なら…」

羽田氏は、こうした過去の自民党の処分に触れ、「これだけ国民からの政治不信を招いているのだから、
責任ある立場の幹部は、離党勧告か除名が相場では」と見解を求めた。
岸田首相は「いくつか例を挙げられたが、内容はそれぞれさまざまだ。
引き続き説明努力が続けられている状況にあるので、今の時点で具体的な処分について申し上げることはできない」と明言を避けた。

東京新聞　http://www.tokyo-np.co.jp