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★ 安倍派幹部「岸田派・二階派にも同じ対応をするんですね」…離党や議員辞職求める声に反発

2024/01/26 10:07

　自民党内で、安倍派幹部らに対し、自発的な離党や議員辞職を求める声が強まっている。
党による処分は対象の線引きなどが難しいため、執行部は避けたいのが本音だ。
安倍派の若手議員らも責任を取るよう求めているが、同派幹部は強く反発しており、決着は見通せていない。

　「まずは関係者に説明責任を促していくことが第一だ。その上で、党としても事実関係把握の努力をしていかなければならない」

　岸田首相（党総裁）は２５日、首相官邸で記者団にこう述べ、党による安倍派幹部の処分は容易ではないとの考えをにじませた。

　派閥による政治資金規正法違反事件で安倍派幹部の立件が見送られたことに国民の不満が高まっていることを受け、
党内では、同派の塩谷立座長や、派閥を取り仕切る事務総長の高木毅・前国会対策委員長ら「５人衆」などの責任論が噴出している。

　ただ、党による処分は、事実認定のための調査や幹部間での処分の線引きなどで反発される可能性があり、
執行部には「矢面に立ちたくない」との思いがある。
茂木幹事長はこれまでに、「幹部として政治責任をどうするか、よく相談して考えたらどうか」と安倍派幹部に伝えた。
暗に自ら身を処すよう促したものだ。

　安倍派内には、若手らを中心に同派幹部の責任を追及する向きがある。
福田達夫・元総務会長は１９日、中堅・若手の声として塩谷氏に幹部が責任を果たすよう申し入れた。
福田氏ら約３０人は２５日にも国会内で会合を開き、今後の対応を協議した。
若手には「少なくとも座長は辞職すべきだ。誰も責任を取らなければ次の選挙で痛い目にあう」との危機感がある。

　一連の動きに対し、安倍派幹部はいら立ちを強めている。

　「監督責任で離党を求めるなら、岸田派や二階派の幹部にも同じ対応をするんですね」

　ある安倍派幹部は２５日までに、茂木幹事長に電話で強く抗議した。
同派の前身である森派で会長を務め、現在も安倍派に強い影響力を持つ森喜朗・元首相は２５日、
衆院議員会館内の麻生副総裁の事務所を訪れた。対処方針について意見交換したとみられる。

　党内には、安倍派幹部の責任の取り方について、「離党以上」を求める声がある。
２０２１年の新型コロナウイルスの緊急事態宣言中、東京・銀座のクラブ通いで議員３人が離党しており、
「それより軽くては整合性がとれない」（中堅）ためだ。

　自民は国会の委員長などからも安倍派所属議員を外す方向で、
同派若手は「早急に幹部が責任を取らないと、傷口が広がるばかりだ」と嘆息する。
同派議員は党全体の４分の１を占めており、「安倍派の排除が続けば党運営は回らない」との声も出ている。

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