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★ピエール瀧出演映画への助成金不交付は「違法」　映画製作会社側の逆転勝訴が確定

[ 2023年11月18日 05:30 ]

　薬物使用事件で有罪が確定した俳優の出演を理由に、税金を原資とする映画への助成金を交付しなかった
文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」（芸文振）の処分の妥当性が争われた訴訟の上告審判決で、
最高裁第2小法廷（尾島明裁判長）は17日、不交付処分を違法と判断した。
適法とした二審判決を破棄し、原告の映画製作会社側の逆転勝訴が確定した。

　芸術文化作品への公的な助成金の在り方に関する最高裁の初判断で4人の裁判官全員一致の結論。
これまで出演者の不祥事を巡り、「作品に罪はない」「放送や公開は自粛すべき」などと論争が巻き起こっていた。

　映画は2019年9月公開の「宮本から君へ」。
ピエール瀧（56）が同3月に麻薬取締法違反容疑で逮捕され、7月に有罪が確定。
芸文振は内定していた助成金1000万円の不交付を決めた。

　判決は、不交付とするには公益が害される危険があるか考慮すべきとの枠組みを示した上で検討。
交付した場合でも「国が薬物犯罪に寛容」とのメッセージが広がる事態は想定しがたいなどと指摘した。

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▽関連リンク
事件番号　令和4(行ヒ)第234号
事件名　助成金不交付決定処分取消請求事件
裁判年月日　令和5年11月17日
全文　http://www.courts.go.jp