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★神田憲次財務副大臣更迭　岸田首相また後手対応…辞任ドミノの悪夢再び　政府関係者「詰んだ状態」

[ 2023年11月14日 05:30 ]

　岸田文雄首相は13日、過去の税金滞納が発覚した神田憲次財務副大臣（60）＝衆院愛知5区＝を事実上更迭した。
税理士資格を持ちながらも滞納を繰り返し、受けた差し押さえは4回。
納税を求める立場で国会審議への影響は避けられないと判断、辞表を提出させ、持ち回り閣議で受理した。

　「適材適所」と胸を張った9月の内閣改造で就任した政務三役では、山田太郎文部科学政務官が女性問題で、
柿沢未途法務副大臣が公選法違反事件への関与で、それぞれ臨時国会開会後に辞任しており、神田氏で3人目。
昨秋臨時国会で3閣僚が辞めたドミノの悪夢が繰り返された格好で、首相の任命責任がより厳しく問われる事態。
内閣支持率が最低水準にあえぐ中、政権への打撃は必至だ。
首相は官邸で記者団に「任命責任は重く受け止めている」と述べた。

　神田氏は9日の参院財政金融委員会で滞納を認め陳謝する一方、
「引き続き職務の遂行に全力を傾注する」と辞任を否定。
10日の衆院内閣委員会では「私の立場についての言及は控えたい」とトーンを変えたが、
官邸側は説明責任を求め、続投を容認していた。

　しかし、野党は即刻辞任を要求し、立憲民主党の泉健太代表は、
続投の場合は2023年度補正予算案の審議拒否を示唆。
首相が政権浮揚を懸けた経済対策の財源の裏付けが人質に取られかねない状況となった。

　一方、自民党内からも更迭論が浮上。
所属する安倍派内からも居座り批判が飛び出す始末で、外堀が埋められていった。
神田氏は記者団に「私の問題で国会に影響を及ぼすことは避けたい」と辞任理由を説明した。
後任は自民の赤沢亮正政調会長代理（62）。

　滞納報道は8日。昨秋の辞任ドミノの時と同様、首相の後手対応の感は否めない。
泉氏は相次ぐ辞任を「異常事態」と評し「（辞任は）遅過ぎる」と批判。
「（滞納は）常習と言って間違いない」と議員辞職を要求した。
今後の国会審議では、勢いを増した野党から、任命責任を巡り集中砲火を浴びそうだ。

　首相はこの日、公邸で将棋の藤井聡太王将に内閣総理大臣顕彰を授与。逆転の一手の裏側を聞く一幕があった。
政権末期ともささやかれ始めた首相。政府関係者は「打つ手なし。まさに詰んだ状態」と漏らした。

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